2018-12-19【SHIZUOKA Study 2】「プロジェクト実現にはお金も大事」 ~ファンドレイジング~
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11月23日(金)三連休の初日にも関わらず、25名の皆さんが参加して“SHIZUOKA Study”2回目が開催されました。
2015年の静岡県の文化資源調査プログラムから始まった、静岡県文化プログラムは「地域とアートが共鳴する」という一貫したテーマで様々な企画が提案され多くのプロジェクトが進んできました。
沢山の事例が生まれるなか、すでに活動されている方々だけでなくこれから「私もやってみたい、実現したい」そんな思いの背中を押すことができればと、静岡県文化プログラム・コーディネーターが企画した今回のテーマは「プロジェクト実現にはお金も大事」〜ファンドレイジング〜と題して行いました。1回目の「想いを見える化してみよう」をもう一歩大きく進めるための資金調達の方法を中心に、認定NPO法人芸術と遊びの創造協会 法人部部長で「東京おもちゃ美術館」設立に向けて、寄付金制度「一口館長や擬似私募債を発行するなどユニークなアイデアで1億円以上の資金調達をされた山田心さんに講演をしていただきました。
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ファンドレイジング(お金を集める)は非営利組織を中心に行われておりますが、今回はテクニックではなくマインドを中心にお話しを進めていただきました。
おもちゃ美術館のオープン、そして継続的に維持していくためには1億円の資金集めが必要となりました。そのために寄付をしていただくため、寄付をしたくなるようなストーリーをはっきりとさせ、皆様に分かりやすく提示することからスタートされました。
おもちゃ美術館=分かりやすく言葉にし、それににプラスして美術館のイメージを見えるようにイラストにし、より明確にしました。これによってスタッフも含めて、オープンに向けて共通のイメージを持って進んでいくことができたそうです。
この「言葉」と「イメージ」をはっきりさせたことで、寄付をお願いする方にはっきりと思いを伝えることが可能になりました。同時に「一口館長」の募集を開始。より魅力を感じていただく為に、館長になっていただいた方には入口付近に永久的にお名前を残す積み木を設置し、寄付者の方のお名前だけでなく、「一口館長」をプレゼントする(誕生のお祝いなど)という事もできるようになり、約1500名の方に「一口館長」をしていただき1年後のオープンを迎えました。
オープンしてからはボランティアが中心となって、おもちゃ学芸員として、おもちゃドクター、おもちゃの説明など学生からシニア世代まで毎日多く方々が力を発揮してくれています。美術館の継続に必要なファンドレイジングは、1.「一口館長」のお金の寄付と2.ボランティアスタッフの時間の寄付という2つが必要で、どちらかに偏る事なく両方しっかり集めていこうということを大事にしています。
助成金の活用は 休館日に難病の子供たちのために遊びの支援のために開放したり、ミャンマーの小学校におもちゃを届けるなどの活動をしています。
その助成金を申請するのに大切なのはまずベースの部分で、相手のことを考え「何の為に助成をするのか」を理解する。助成金をもらうことで「地域や社会に何を還元し、解決していくのか」相手(助成してくれる団体に対して)に背景を伝えることが重要です。
今回の講座では新宿にあるおもちゃ美術館だけでなく、全国にオープンしているおもちゃ美術館の地域に合わせたファンドレイジングの事例も多く紹介していただきました。
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講演後には各自が今考えている活動を基にどんなファンドレイジングが可能かを考え、グループでシェアすることで、また新しいアイデアも生まれました。

文化芸術活動の源は、それぞれの皆さんの「情熱」からです。ファンドレイジングもその想いをいかに明確にし、相手に伝えることがまずは大切だと共有できた時間となりました。これをきっかけに静岡でまた、それぞれの想いの芽が花開いてくれると嬉しいです。

門脇 幸 コーディネーター
高知県出身:14歳で単身上京。ミュージカル「アニー」にてデビュー。フリーでの俳優を経て劇団四季へ。退団後、タレントスクールを設立、後進の指導にあたる。県民市民ミュージカルの振付等を行う中で、市民との舞台芸術の共創に興味をもち、現在、公立文化施設(ホール、劇場)での市民との共創をテーマに研究中。2017年より茨城県文化プログラム推進コーディネーターとしても活動中。
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