Meets by Arts@ATAMI実行委員会
団体概要
静岡県熱海市のまちを舞台に、アートプロジェクトの企画立案を学ぶ短期集中型のスクール。アートの意義を「異なる価値観や視点を持った表現に出会う機会の創出」であると捉え、アートがある多様で寛容なまちを目指す。
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2019年度
アートプロジェクトの「始め方」と「続け方」の学校

「Meets by Arts@ATAMI」は、静岡県熱海市のまちを舞台に、アートプロジェクトの企画立案を学ぶ短期集中型のスクールである。2018年度開催された「アーツプロジェクトスクール@ATAMI ART FAIR」をきっかけとし、持続可能なアートプロジェクトの実現を通して、熱海という地域がアートの根付くまちとなることを目指している。
2019年度は、アートプロジェクトを手がける際に重要な「始め方=地域のリサーチ」と「続け方=企画の振り返り」に特化した独自のカリキュラムをたて、計3回の合宿(企画立案の演習)を行った。
より具体的な事例で実践的に学ぶ工夫として、熱海で実際に行われているアートプロジェクトや受講生による持ち込み企画を、企画テーマに設定した。そして、現場の第一線で活躍している熊谷薫氏(事業評価コーディネーター)と平井宏典氏(和光大学経済経営学部 准教授/真鶴まちなーれディレクター)をメンターとし、事務局とともに受講生に伴走支援を行うことで、充実したサポート体制を組んだ。
受講生による3つの企画は、2月に最終発表会&シンポジウムにてプレゼンテーションが行われた。
タイトル
Meets by Arts:アートプロジェクトの「始め方」と「続け方」の学校
スクール実施期間
2019年12月〜2020年2月
内容
合宿①:2019年12月14日(土)〜12月15日(日)
オリエンテーション、持ち込み企画の提案、レクチャー、懇親会、ほか
合宿②:2019年12月16日〜2020年1月31日(チームごとに1〜2日間で設定)
リサーチ
合宿③:2020年2月1日(土) 〜2020年2月2日(日)
グループワーク、中間発表、最終プレゼン、シンポジウム
参加者数
スクール受講者数:12名
シンポジウム参加者数:38名
メンター
◇熊谷薫 氏(事業評価コーディネーター)
◇平井宏典 氏(和光大学 経済経営学部経営学科 准教授 / 真鶴まちなーれ総合ディレクター)
12月15日レクチャー・講師
◇永田 雅之氏(一般社団法人 熱海怪獣映画祭代表理事/映像ディレクター)
2月2日シンポジウム・ゲスト
◇芹沢高志 氏(都市・地域計画家 / アートディレクター / P3 art and environment統括ディレクター)
◇加藤種男 氏(静岡県文化プログラム チーフ・オペレーティング・ディレクター)
主催
Meets by Arts@ATAM実行委員会

《担当コーディネーターのふりかえり》
Meets by Artsが考えるアートの役割とは、「異なる価値観や視点と出会う機会を創出すること」。アートが地域に根付くことによって、観光だけに頼らない新しい地域資源を発掘する可能性を持っているという考えが根底にあります。
他のプログラムに比べて参加者は小規模ながら、地域内外から集まった12名の受講生がチームごとに熱海やアートについて喧々諤々議論する中には、地域の人々は見過ごしているかもしれない熱海の魅力がたくさん詰まっていると感じます。
人材育成事業は長期的な視点が不可欠です。ここで生まれた「種」がどのように受講生個々人の中で「発芽」するかは、スクール事業自体がはじまったばかりの今は、まだあまり見えていないかもしれません。しかしながら、本スクールがコツコツと継続されていくことで、ここ熱海を自身の活動フィールドとして捉えられる人を一人でも多く生み出し、熱海に関わる人とプロジェクトが多様化していく可能性に期待します。
(立石沙織)